たかありブログ

お漫画おイラストお活動おメモ

AI

 絵描きの端くれとしてはAIについて考えざるを得ない。薄馬鹿なりにちょっと考えてみた。

 AIがイラストレーターの仕事を奪うと言われているけど、そもそもイラストレーターという概念がなくなる気がするのである。

 昔の人はカマドで米を炊いていたが、今は電気で炊きますね。いやそれどころかレンジで数分で熱々の米が食べられるくらいだ。

 かつてはカマドで美味い米を炊く技能がある人は多いに褒められ、その事を誇りに思っていただろう。だが現代で初めて知り合った人が「カマドで米が炊けます」などと言ってきたらどうか。正直、ちょっと引いてしまうのではないだろうか。もしそれが結婚を考えてる間柄だったらもう面倒くさくなってしまうでしょう。こいつ、新居にカマドがいるのかよ、って。

 いや、AIどころかこれからは「脳に浮かんだ絵がパッと出力できる」時代が来るかもしれない。誰もが気楽に超美麗な絵を出せる世の中になるのだ。あえて下手な絵、パースの狂ったを出力できるつわものも現れるかもしれない。

 そんな時代で手をせっせと動かして絵を作るなんて、奇妙を通り越した存在だ。とっくにみんなが米を食べてるのに、一人カマドの火を必死に吹いているのだ。なんなのだこいつはと呆れてしまうだろう。

 そんな世の中ではもはや絵も映像も価値がない。AIに中間部分を保管させれば5分で考えたストーリーで3時間の映画が出来上がるだろう。溢れかえる絵、映像。さてみんなはどうするか。何が流行るのか。

 

 なんだか未来人は紙の本を読んでいる気がするのだ。小説である。人間そのものは何も進化はしないのである。